高ストレス者とは
ストレスチェックの結果、一定の基準を超えた従業員は「高ストレス者」と判定されます。厚生労働省の基準では、心理的な負担による心身の自覚症状が高い者、または心理的な負担の原因と周囲のサポートの状況が著しく悪い者が該当します。一般的に、全体の約10〜15%程度が高ストレス者と判定される傾向があります。
高ストレス者への対応フロー
高ストレス者が判明した場合、以下のステップで対応します。事業者として適切な対応を取ることが、従業員の健康を守り、法的リスクを回避するために重要です。
ステップ1:結果の通知(本人のみ)
ストレスチェックの結果は、実施者から本人に直接通知されます。事業者や上司に結果が自動的に共有されることはありません。本人の同意なく結果を閲覧することは法律で禁止されています。
ステップ2:面接指導の申出
高ストレス者と判定された従業員は、医師による面接指導を申し出ることができます。申出があった場合、事業者は遅滞なく面接指導を実施する義務があります。申出をしやすい環境づくり(匿名性の確保、不利益取扱いの禁止の周知など)が大切です。
ステップ3:医師による面接指導の実施
面接指導は医師が実施します。産業医がいる場合は産業医が、いない場合は地域の産業保健センターに相談できます。面接では、勤務状況・心理的負担の状況・心身の状況等を確認し、必要なアドバイスが行われます。
ステップ4:就業上の措置
面接指導の結果に基づき、医師の意見を聴取した上で、必要に応じて就業上の措置を講じます。具体的には、労働時間の短縮、作業の転換、深夜業の回数の減少などが考えられます。
絶対にやってはいけないこと
本人の同意なく結果を閲覧すること(個人情報保護法・労働安全衛生法違反)
高ストレスを理由にした不利益取扱い(解雇、退職勧奨、配置転換の強制等)
面接指導の申出を拒否すること(法律上の義務違反)
結果を人事評価に利用すること(目的外利用に該当)
職場環境の改善につなげるために
高ストレス者の個別対応だけでなく、集団分析の結果を職場環境の改善に活かすことが重要です。部署ごとのストレス傾向を把握し、業務量の偏り、コミュニケーション不足、ハラスメントの有無などの課題を特定し、組織的な改善につなげましょう。ストレスチェックは「やって終わり」ではなく、PDCAサイクルの一環として継続的に活用することが大切です。
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